オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

国際ロマンス詐欺話の都市伝説展開

お読みいただき、ありがとうございます。くどいのは書いてる本人もわかってるんですが、もうちょっと国際ロマンス詐欺の話をさせてください。

 

国際ロマンス詐欺はアフリカ某国に拠点を置きながら全世界レベルで暗躍する詐欺グループが存在する、という体で全体的な話が進んでいるのですが、「いや、本当はそうじゃないんだ」という方向性の新解釈も浮上していて、ネットロア=ネット上で流布する都市伝説のひとつとして認識されつつあるのも事実です。

 

人工知能を用いて、実際には存在しないリアルで高精細な人物の映像・動画を制作する行為や、それらで 制作された映像・動画=ディープフェイクみたいなテクノロジーが実際に使われている例も報告されています。

 

2018年には、とある映画監督がディープフェイクの問題点を訴えるため、 オバマ元大統領が実際には発言していない言葉を発する動画を制作して注意を喚起しました。これは見たけど、超リアル。ディカプリオとか、ザッカーバーグのディープフェイク映像もネットで公開されている。そういえば、ウクライナのゼレンスキー大統領のディープフェイク映像もありましたね。

 

都市伝説に大幅に寄せた話なら、詐欺師が精巧なゴムマスクを使って自由自在に“超有名な誰か”や“実在しない誰か”に変身して多くの人たちをだまそうとしているという話があります。ゴムマスクで女優エマ・ワトソンになりすました女性が元通りの姿になるプロセスの映像がありました。

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2019年にブラジルで起きた脱獄未遂事件の映像も有名です。リオデジャネイロの刑務所に収監されていた男性が、面会に来た19歳の娘に変装して脱獄を試みました。ゴムマスクをかぶっていることを刑務官に見破られ、元通りの姿になる過程を記録した映像がこれです。

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ブルース・ウィリスが出演したロシアの通信会社のCMも話題になりました。ハリウッドスターがロシアのCMに出るのが珍しかったからではありません。おそらく史上初の本人公認のディープフェイク映像が使われたからです。実際の撮影はブルース・ウィリスと同じような体格のロシア人俳優を使って行われ、編集段階で顔が差し替えられたそうです。

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ディープフェイクに、今話題のChatGPTみたいなAIテクノロジーを組み合わせたら、これはもう無敵でしょう。ただしAIには絶対にできないものがあるそうです。いわゆる第六感を働かせることです。人間は、ひらめきでAIに勝つことができるんですね。

 

それでは、次回のアップでお会いいたしましょう。