オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

わたし、待てないんです

明日は並木伸一郎先生のライブ配信に参加させていただくので、そわそわしている宇佐和通です。

 

僕はせっかちで、なにせ待てないんです。駅で並ぶスイカのチャージの列も、スーパーのレジも渋滞も大嫌いで、かろうじて待てるのはディズニーランドのアトラクションくらい。


待てない気持ちは、初めて告った時も、高校受験の発表の時も全開でした。一刻も早く結果を知りたくて、ひたすらもがいてしまうんです。身勝手で傲慢な態度であることは、よーくわかっています。でも、知りたいことは自分にとって最高のタイミングで知りたいんです。どうしても、です。早ければ早いほどいいのです。

 

ものごとが思い通りに運ばない時の僕の頭の中は、こんな感じです。まず、なぜだろうといぶかります。理由がわからないので、焦りが生まれます。そして往々にして焦りが徐々に怒りに変わっていきます。静か−に、段階的にキレていくんです。この過程についてもう少し詳しく言うなら、長い列に並んで我慢している時も告った相手からの答えを待っている時も、「なんでこんなに時間がかかるわけ?」という疑問が生まれ、疑問を能動的に解決できる立場にない自分に対する焦りと、望むタイミングで動いてくれない相手への苛立ちが怒りに変わのだと思います。本当に身勝手ですね。ならば、最終的に対処すべきなのは怒りの感情だ。


『N.Y.式ハッピーセラピー』(2003年製作。原題『Anger Management』=怒りの対処法)という映画があります。この映画では、ジャック・ニコルソン演じる精神科医が、沸点を通り越しそうな怒りを抑える「グースフラバー」というイヌイット(カナダ北部を居住圏とするエスキモー系民族のひとつ)の言葉を紹介します。ゲスト出演した元ニューヨーク・ヤンキースのキャプテン、デレク・ジーターや往年の名テニスプレイヤー、ジョン・マッケンローも唱えていました。

 

プロゴルファーのタイガー・ウッズが独自のテクニックで試合中のテンションを一定に保っていた話も有名ですね。考えられないミスショットをしてしまった時などに、脳裏に思い浮かぶありとあらゆる罵り言葉をそのまま口に出しました。ただマッケンローとは違い、ウッズの場合は10秒間という時間制限を設けていました。10秒間だけキレまくった後はすべてを忘れ、次のショットに集中しました。絶対的なルーティーン(決まった動作)があれば、信じられないミスをしてしまった自分や、あり得ないタイミングでカメラのシャッターを切るギャラリーに対する怒りをいつまでも引きずることはなかったのでしょう。

 

ならば、僕に必要なのはアンガーマネージメントであり、「グースフラバー」とゆっくり唱えることです。大切なのは怒りの感情を完全に抑え混んでしまうことではなくて、健やかな形で表現することなのです。”キレすぎない〟でいれば、感情面でのバランスを取ることもちょっと楽になるかもしれません。

 

今日もここまで読んでいただいてありがとうございました。スターを下さる方々、本当に感謝しています。それでは、次のアップでお会いしましょう。