オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

口ひげとあごひげがつながらない超私的な問題とルッキズム

口ひげとあごひげが左側だけつながらず、困っている宇佐和通です。

 

ちょっと古いのですが、Buzzfeedというサイトで『男性の美的基準世界版』という記事を見つけました。世界12カ国における理想の男性像についての文章で、わかりやすい動画も公開されています。ここでは韓国とフィリピン、そしてアメリカについて紹介することにします。男性の間でも美容整形が流行っている、というよりも当たり前に近い韓国のお国柄については、「やっぱりね」という感じです。加えて、スキンケアに費やす金額が世界で1位という結果が出ています。目鼻立ちがきりっとしてお肌がきれいなのが、モテる韓流男子のステレオタイプのようです。


同じアジアでも、フィリピン男性の考え方はラジカルです。古いデータで恐縮なのですが、2004年に行われた意識調査では首都マニラ在住男性の84パーセントが「男は見た目がすべてだ」と思っているという結果が出ました。”見た目がすべて”という表現のかつての意味はマッチョであることだったようですが、最近は”メトロセクシャリティ”(外見やライフスタイルへの強いこだわりと美意識を持ち、時間とお金を使うこと)という、より間口の広い言葉が使われるようになっているようです。


アメリカの白人男性の間では、長く伸ばしたあごひげとチェックのシャツの組み合わせがマストアイテムとなったことがありました。〝ランバーセクシャル〟(木こりみたいなセクシーさ)という言葉が流行した時期です。気は優しくて力持ち。しかもひげが似合うセクシーな男子。そんなイメージでしょうか。

 

「見た目はいい方がいいに決まっている」というストレートな思考は、今の世の中の状況と親和性が高くはありません。ただ、そういう風潮を逆手にとって(あるいは乗っかって)言葉の端々をとらえて攻撃していくという姿勢の人が増えてきたという旨のコラムや書き込みもたくさんあります。せいぜい1000字くらいの文章でルッキズムという大きな問題について語り切ろうとは思っていません。ただ、多様性という言葉で表現されるものの1ピースとして、脳のどこかに置いておこうと思っています。今脳裏に浮かんだんですが、”マチュア―ド・アーバンプリミティブ”(そこそこそこ都会的で、無精ひげが似合う初老男性。口ひげとあごひげはつながっていない)なんていうカテゴリー、どうでしょう?

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。次回のアップでお会いしましょう。