オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

労働のインターナショナライゼーション

今、とある媒体に書かせていただいている記事のためにさまざまな資料を集めていて、その過程で思ったことをちょっと。

 

今年、フリーランサー生活29年目を迎えます。まあ、色々あって仕事をいくつかかけもししたこともあります。翻訳の仕事をしながら派遣スタッフとしてアメリカのケーブルTV会社で雑務をしたり、某英会話学校で英語講師をしたり、単発の通訳仕事で地方に行ったり…。

 

知り合いの編集さんの話では、日本には純粋に文章を書くことだけで食べていけている人はおよそ1000人くらいだそうです。労働人口の総数を考えると、かなり少ないですね。まあ、僕の場合は”本業”であるフリーランスの翻訳家/ライターから完全に離れてまったく違う仕事をすることはなかったので、恵まれているほうかもしれません。

 

むかし、本業以外の仕事をするのは本当に大変でした。でも今は違います。在宅ワーク/リモートワークの実力、スゴいですよ。今一番熱いのは対世界型の日本語教師(しかも何らオフィシャルな資格が求められることなく、サイト独自のテストにパスすればOK)のようです。ネット関連の市場調査みたいなワークもあります。もちろん、こちらも特に資格は要りません。

 

翻訳をトランスレーションではなく、ローカライゼーションと呼ぶようになったのはいつぐらいからだったでしょうか。今の状況はさらに一歩前に出た感じだと思います。日本にいながら海外企業で働く、言ってみれば自分の労働力のインターナショナライゼーションです。方法論はいろいろありますが、一番効率が良いのは海外ベースのジョブサーチサービスです。2時間くらい探せばかなり高い確率でビンゴな条件の仕事を見つけることができるようです。

 

リモートという働き方が定着した今、物理的に体は家から出ないのに、スキルだけインターナショナライズできるという状況が生まれつつあるのです。このチャンスを見逃すことはないでしょう。「日本語×サムシング」という方向で考えれば、さまざまな可能性が見えてくるような気がします。

 

それでは、次回のエントリーでお会いしましょう。