オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

"箱の外"に転がっているもの

5月があまりにも早く終わりそうなので、焦りに焦っている宇佐和通です。

 

 

コラムであれブログであれ、そして記事であれ、文章を書くためのネタ探しという作業は、狩りとか、いい木を探し出して切り倒すことに似ていると思います。ところがこうした作業は、気を付けないといつも同じあたりをぐるぐる回って終わり、時間ばかり使ってしまって、始める前よりもはるかに大きな焦りにとらわれるということが起こりがちです。


かなり前の話。マンハッタン・トランスファーというアメリカのジャズ・コーラスグループが来日した時にとあるFM番組に出演していました。メンバーのジャニス・シーゲルが「心がけていること」を訊ねられ、こう答えていました。


“To think outside of the box. That's the ticket.”

 

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「箱の外側で考える。それが大切ね」—ということなのですが、問題なのは”箱の外”という言い方です。慣れ親しんだ環境である箱の中で考えているうちは既成概念に縛られているということなのでしょう。



僕のように、常に何らかのネタの芽を探してストックしておく必要がある人、そして定期的に企画を出さなければならない人たちは、これまでは行っていた箱から出る意識を持つことから始めるのがいいかもしれません。そして次に、これまで自分が入っていた箱から離れた場所に、新しい箱をつくるのです。『フィールド・オブ・ドリームス』の「それを作れば彼は来る」という、あの名セリフと同じですよ。それを作ればネタは来るんです。僕はそう信じています。

 

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。次回のアップでお会いしましょう。