オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

面白いことを、目から血が出るくらい考える

今日は天気がすごくよかったので、奥さんとわんこと一緒に、ちょっと遠くの公園まで行ってきた宇佐和通です。
 
2丁拳銃という漫才コンビをご存じでしょうか? 93年デビューの小堀裕之さんと川谷修士さんの組み合わせです。川谷さんの奥さんである野々村友紀子さんもかつて女性コンビの漫才師として舞台に立っていて、今は放送作家・コメンテーターとして活躍しています。芸人として2丁拳銃の先輩でもある野々村さんは、小堀さんがあまりにもだらしないため、次のような言葉でしばしば説教しているという話をテレビで聞いたことがあります。
 
「芸人なら毎日、目から血が出るくらいおもろいことを考えろ」
 
〝毎日〟ではないし、ましてや〝目から血が出るくらい〟でもありません。しかし、僕もそこそこの頻度で面白いことを考えなければなりません。理由は、コラムであれ記事であれ、文章を書く必要があるからです。僕の場合は漠然とした形ながらもネタの種類とマクラの文章、そして構成までを考えてから書き始めます。すんなり構成が浮かべばもちろんそのまま書き進めることができるし、ぴしっと決まった感じのマクラを思いついた時はその後の流れが滞ることはありません。
 
ただ、まったく何も浮かばないこともあるんです。
 
だから、自分を追い詰める時間が可能な限り短く済むように、情報収集は欠かしません。情報バラエティー番組は午前中から時間をずらしながら各局をすべてカバーし、PCとiPhone でネット由来の話を集めます。気になった情報はページごとEvernoteにクリップしておいて、内容によって分類しながら、後で引き出しやすいようにしておきます。
 
そうやって集めたものを、たとえば移動中にぼーっと眺めます。すると、大喜利みたいな感覚でアイデアが浮かぶことがあるんです。経験則的に、こういう時間が大切らしいことがわかってきたので、絶対必要なデータ集めの意識は高く保っておくよう努力しています。イデアは、ただでは降りてこないんです。仕事ができる人というのは、何も浮かばない時間を極限まで短くできる人だと思います。
 
考え続けるという行いに関しては、僕の場合締め切りという目盛りによって一度リセットされますが、そのすぐ後も同じ状況が繰り返し訪れるので、考え続けるという行い自体には何の変わりもありません。ならば、その過程を楽しくできるよう、少なくとも苦痛にならないようにする方法を探さなければ長続きしません。
 
イデア出しの方法論は人それぞれでしょう。ただ、「難しい」とか「できない」と思った瞬間に一番必要なものが逃げて行ってしまうような気がします。いいアイデアを出そうと力むのも、そこまででは足りません。やはり、目から血が出るくらい考えて初めて、何かが降りてくるのかも。
 
今日はちょっと長くなっちゃいましたね。ここまで読んでいただいてありがとうございます。次のアップでお会いしましょう。