オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

マンデラ効果の話 パート2

日曜日が終わりそうになっていて、学校にも会社にも行っていないのに月曜日が大の苦手な宇佐和通です。

 

マンデラ効果についての原稿、パート2をお送りします。マンデラ効果のリサーチャーとして知られている超常現象研究家フィオナ・ブルームは、「マンデラエフェクト・ドット・コム」というウェブサイトを立ち上げました。このサイトに寄せられた多くの書き込みから、多くの人々が記憶違いをしたいた対象は“1980年代のマンデラ氏死去”だけではないことがわかりました。さらに調べを進めると、いかなる時代区分においても、さまざまな分野においてマンデラ効果的な事例が見られることがわかったのです。

 

たとえば、1989年の天安門広場事件では戦車にあらがったデモ隊の人が戦車に轢かれたと言い張る人がたくさんいました。実際は一人もいません。こうした“事実”を学校で教わったと主張する人もいました。マンデラ効果のごく身近な例としては、ボードゲームモノポリー』のロゴのおじさんは片眼鏡をかけているとか、ピカチュウの尻尾の先端は黒いとか、ミッキーマウスはサスペンダーを愛用している、などが挙げられます。

 

ブルーム自身は、マンデラ効果についてこう語っています。「個人の鮮明な記憶の内容が、事実や史実と著しく反する状態に起きるものであり、ある事実に関する同期しない記憶が、実際は起きていない出来事につながってしまうのは、パラレルユニバースと呼ばれるものの作用を受けるからだ」

 

パラレルユニバースという概念は、よく似た世界が並行しながら存在するという考え方です。マンデラ氏は、いくつかある別の世界においては1980年代に亡くなっているのかもしれません。ブルームはこうも語っています。「私の意識がパラレルユニバースの事実と接触し、それがこの世界における“実際の”記憶として残りました。同じことが多くの人々に起きたのでしょう」

また、フェイクニュースによって刷り込まれる「偽記憶」も大きな原因のひとつとして挙げられています。最近ではAIによって意図的に作られる偽記憶もあるそうですが、こうしたものを避ける有効な方策はまだ確立されていません。

 

最近大流行しているChatGTPに「マンデラ効果って何?」とたずねたら、以下のように答えてくれました。

 

マンデラ効果とは、ある人々が共有する記憶が、実際には起こっていない出来事を信じるようになる現象のことを指します。例えば、ネルソン・マンデラ氏が1990年代に既に死去していたと多くの人々が信じ込んでいることがありますが、実際には彼は2013年に亡くなりました。この現象は、心理学者ファイナ・シンガー氏によって名付けられました。彼女は、この現象が広まる原因として、社会的影響や集団的な認識の歪み、情報操作、記憶の曖昧さ、認知的不協和などを挙げています。マンデラ効果は、近年のインターネットの普及によって、より広く知られるようになりました。インターネット上での情報の拡散は、正確性が検証されていないものが拡散されることがあるため、マンデラ効果を引き起こす可能性があります。

 

フェイクニュースとか、インターネットミーム的なものにも関連していそうです。マンデラ効果の新しい例も、まだまだ出てくるでしょう。

 

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございます。次回のアップでお会いしましょう。