オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

マンデラ効果の話 パート1

今朝の明け方に見たビビッドな夢の余韻にまだ浸っている宇佐和通です。

 

マンデラ効果”という言葉をご存知でしょうか。ざっくり定義すると、「多くの人々が実際には起きなかった出来事に対する明確な記憶を有している、あるいは重要な出来事や事実を明らかに間違った形で記憶している状態」を意味します。全世界レベルで多くの人々が虚偽記憶(フォルスメモリー)を常識や史実として受け容れている状況を説明する際にも使われます。

 

南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラ氏が1980年代に獄死したと“明確に”記憶している人は、意外に多いのです。しかし実際は、27年間にわたる獄中生活の後1990年に釈放されて1994年に大統領に就任し、亡くなったのは2013年12月でした。マンデラ効果という言葉を生み出したのは、心理学者ファイナ・シンガーという心理学者でした。実践的な検証を行っているのは、超常現象研究家のフィオナ・ブルームという人物です。ブルームは2010年の「ドラゴン・コン」(SFとゲームの見本市)に出展者として参加した際、信じられないくらい多くの人がマンデラ氏の死について記憶違いをしている事実に気づきました。しかも、記憶違いの内容まで一致していたのです。

 

彼女自身も、マンデラ氏の死を伝えるニュース映像や新聞記事を鮮やかな記憶と共に事実として感じていたそうです。しかしマンデラ氏は当時まだ生きていたので、世界中を駆け巡ったはずのニュース映像など存在するわけがありません。つまり、彼女を含む多くの人々が、見ていないはずのニュースを「見た」と確信し、

 

起きてもいないことを史実として認識していたのです。

 

この現象に関する仮説はさまざまありますが、有力なのは「パラレルユニバース説」と「偽記憶」です。2回目で掘り下げて行こうと思います。

 

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。次回のアップでお会いしましょう。