オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

フリーランサーに必要なふたつの要素

週も半ばの水曜日。すでに一息つくモードな宇佐和通です。
 
言葉の響きこそだいぶ違うのですが、起業とフリーランスは、既存の組織に属さない働き方というざっくりした方向性ではかなり似ていると思えます。ただ、起業家のほうが聞こえがいいことは間違いないでしょう。フリーランスというと、どこかふわふわしている職業に思われがちです。
 
組織に属さない働き方を選ぶ理由はさまざまあるはずです。僕の場合は、32歳の時に勤めていた通信社の給料よりも副業の翻訳の売上のほうが多くなったので、大して深く考えずに辞めました。でも、会社を辞めたとたんに翻訳の受注量が激減し、1年半くらいヤバい状況が続きました。
 
それでもなんとか仕事をつなげて、今年の5月でフリーランス生活28年目を迎えます。収入的な意味で浮き沈みはありましたが、したい仕事をすることができているので、働くということの定義としてはかなり恵まれていると思います。収入もついてくれば、言うことはありません。僕も、そういう状況を少しでも長く持続できるように努力を続けています。そのためには何が必要なのか、ちょっと考えてみました。
 
『0 to 100 会社を育てる戦略地図』(山口豪志・著/ポプラ社・刊)というビジネス書があります。この本、企業をモチーフにしたビジネス書という体でありながら、実際に読んでみるとRPGゲームの攻略本のような感覚なのです。起業家として知られる人たちが書く起業の専門書は、その人自身にすごい能力があるということの確認でしかないような気がします。カリスマ経営者の方法論からインスピレーションを得ることはできますが、それを自分という器に落とし込んでまったく同じことができるかというのは疑問です。
 
この本は、再現できてこそ認められるという科学的な重要性を大切にして、誰もが再現できる科学的アプローチについて書かれています。科学的アプローチとは、仮説を立てて検証し、再現性のある法則を見つけ出すことです。
 
もうひとつの要素はワクワク感です。事業を始めて大きくしていく過程は「知らないこと」との出会いに満ちています。ちょっと考えると大変そうですが、実はワクワクすることなのです。結論として、起業に必要なのは科学的再現性とワクワク感ということになります。
 
僕にも、自分の名前の記事や本を見る時のワクワク感を得たくて仕事をしているようなところがあります。
今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。次のアップでお会いしましょう。