オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

書く時に大切にしていること

明日〆切の、とあるサイトでの書評記事を書き終えたばかりの宇佐和通です。

 

書評記事であれオカルト関連の記事であれ、そしてノンフィクション的な性格の文章であれ、僕がまず考えるのは、与えられているテーマに流れていきやすいと思われる”つかみ”です。マクラという表現でもいいですね。このイントロ部分の文章がうまくいくと、残りを気持ちよく書けるのです。

 

イントロ部分は僕が書いた文章の内容と、それを読んでいただける方々との距離を縮める役割があると思っているので、可能な限り最近のニュースからピックアップすることにしています。

 

イントロを考えることは、全体の構成を整えていくことに通じると思うのです。よく起承転結といいますが、僕は全体を6パートで考えることが多いです。

・イントロ
・起
・承1
・承2
・転
・結

こういう構成をアウトライナーとかで視覚化して、それぞれに当てはめる要素を書き出して、流れを確認してから書き始めます。僕はこうしたやり方が合っていて、もう20年以上同じルーティーンになっています。これは2000字のコラムでも10章立ての単行本でもかわりません。

 

そして、このやり方がもっとも効率よく出るのが2000字くらいまでの原稿だということを体感しています。昔から、自著や訳した本のあとがきにものすごく気合を入れています。自分が得意と思う字数だし、本を実際手に取っていただける人たちの視線が、タイトルと目次、そしてあとがきという順番で動いていくというデータがあるからです。訳者あるいは著者という立場にある時、自分の力が最もおよぶ箇所はあとがきですから。

 

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。次回のアップでお会いしましょう。