オカルト(中心)ライターのスピンオフ原稿

キャリア28年の翻訳家/ライター宇佐和通の日々のあれこれ

脚本書く人って、本当にすごいと思う

ちかごろさまざまな方向の可能性を試されているような気がしてならない宇佐和通です。

 

30年くらいの付き合いがあるアメリカのノンフィクション作家から、ちょっと変わった相談を受けています。この人はムーとかレムリアとかの古代文明ものからUFO、そしてシンクロニシティといったぐあいに、ジャンルにとらわれることなく面白い本を書いてきたのですが、数年前から新作本が出ない状態が続いていました。

 

久しぶりに話をしたら、長いスランプではなく、脚本家に転じたということなのです。すでに数か所のスタジオに8本の脚本を売って、今は9本目にとりかかっているということでした。日本のマーケット事情についても知りたいということなので、色々調べてレポートを書くことにしました。

 

そういう流れで送られてきた脚本を読んだのですが、フォーマットも含めて、なかなか面白いんです。100ページあり、分量的には1ページあたり1分に相当することなので、1時間40分の映画ということになります。日本のドラマとか映画の脚本にも似ているのですが、面白いのはカメラワークに関する指示まで事細かく記されていることです。ということは、書いている時点ですでにストーリーの流れは細部まで決まっていて、頭の中に浮かぶ映像をそのまま文字にしている感じなのです。これはすごい能力だと思います。

 

脚本家に必要なのは、単なるストーリーテリング能力だけではなくて、ビジュアル面まで含めた幅広い創造性なのでしょう。脚本家として何が一番大切か尋ねたら、「自分が面白いと思うことをわかりやすく伝える力」という答えが返ってきました。ただ、それが一番難しいと言っていました。

 

これからは彼の脚本を読み込んで日本語に訳し、あちこちの知り合いを当ろうと思っています。ひょっとしたら、今年の秋あたりにスペシャルドラマになってたりして…。

 

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。次回のアップでお会いしましょう。